全身治療




全身を整えよう

腰が痛いから腰だけを治療する。
肩が痛いから肩だけを治療する。

もちろん痛みがある部位への施術は大切です。
しかし、私たちは痛みや不調が起きている部位だけでなく、身体全体の状態を確認しながら治療を行います。

なぜなら、身体はそれぞれの部位が連携しながら動いており、一つの場所だけで問題が完結しているケースは少ないからです。



◆なぜ全身を診る必要があるのか

人の身体は骨・関節・筋肉・神経が連携しながら機能しています。
そのため、ある部位の機能が低下すると、別の部位がその役割を補うようになります。

例えば股関節が十分に動かなくなると、腰椎や膝関節が代わりに大きく動こうとします。

一時的には身体を守る仕組みとして働きますが、その状態が長く続くと特定の組織へ過剰な負担が蓄積し、痛みや不調につながります。

痛みが出ている場所だけを見るのではなく、なぜそこへ負担が集中したのかを考えることが重要です。



◆不調の部位を全身でカバーしているから全身バランスが崩れる

身体には代償機能があります。

例えば右股関節の可動性が低下すると、左脚や腰部、胸郭などが代わりに働いて日常生活を維持しようとします。

その結果、本来の動きのバランスが崩れ、筋肉の緊張や関節への負担に偏りがでます。
最初は小さな違和感だったものが、やがて慢性的な肩こりや腰痛、膝痛へ発展することも少なくありません。

身体全体のバランスを整えることは、不調の根本的な改善につながります。



◆代償動作が新たな痛みを生む

痛みがある部位をかばう動きは自然な反応です。
しかし、その代償動作が長期間続くことで新たな問題が生じます。

例えば腰痛を抱えている方が腰をかばい続けると、股関節や胸椎の動きが制限されたり、肩や首に余計な負担がかかったりすることがあります。

痛みが移動したように感じるケースもありますが、実際には身体全体の連動性が崩れた結果として現れている場合があります。



◆痛みや不調のある部位から離れている部位にも治療をします

当院では症状が出ている部位だけでなく、その症状に関与している可能性のある部位も評価し、施術を行います。

痛みがある場所が必ずしも原因とは限りません。

当院では筋肉の柔軟性、関節の可動性、神経系の働き、身体の使い方などを総合的に確認しながら治療方針を決定します。

そのため、腰痛の方に肩甲骨周囲や下肢へ施術を行うこともありますし、肩の症状に対して体幹や股関節へアプローチすることもあります。



◆例えば腰痛と併発する肩甲骨周囲の動作不良や腓腹筋の過度な緊張による腰痛など

身体はキネティックチェーン(運動連鎖)によってつながっています。

例えば肩甲骨周囲の可動性が低下すると胸郭の動きが制限され、結果として腰部への負担が増加することがあります。

また、腓腹筋やヒラメ筋の緊張が強くなることで足関節の可動性が低下し、歩行やしゃがみ動作の際に腰部が過剰に働くケースもあります。

腰痛であっても、実際には腰以外の機能低下が大きく関与していることは珍しくありません。



◆局所から全身治療へ

症状のある部位へのアプローチは重要です。
しかし、それだけでは再発を繰り返してしまうケースもあります。

症状を改善するだけでなく、身体全体の機能を整え、負担が集中しない状態をつくることが再発予防には欠かせません。
私たちは局所の症状だけに注目するのではなく、全身の動きやバランスを評価しながら治療を進めています。

痛みの改善だけでなく、より快適に動ける身体づくりを目指しましょう。