トリガーポイントとは、全身の筋肉に存在する、痛みを伴う硬結部やコリ、緊張のことを指します。
日常生活における身体的疲労や精神的ストレス、腰痛や関節痛、外傷など、さまざまな要因によって筋肉は緊張し、局所的に硬さを持った部分が形成されます。
広範囲に及ぶ筋肉の緊張が次第に集約され、小さな点のような硬結となって筋肉内に残るイメージです。
ご自身で筋肉を押した際に、強い圧痛を感じる部位は、トリガーポイントである可能性があります。
トリガーポイントの発生には多様な要因が関与します。
力仕事やスポーツによる特定部位の酷使
精神的ストレスによる持続的な筋緊張
腰痛や関節痛に伴う防御性収縮
椎間板ヘルニアなど神経症状に対する反応、
運動不足による筋機能低下
などが代表的です。
これらの要因によって筋肉の血流が低下し、代謝が滞ることで、筋線維の一部が硬結化し、慢性的な痛みや違和感の原因となります。
トリガーポイントが形成された筋肉では、局所循環障害や酸素不足が生じ、発痛物質が蓄積します。
その刺激が神経系を介して伝達されることで、局所痛だけでなく、離れた部位に痛みを生じる関連痛が起こります。
さらに筋緊張が持続すると関節の可動域が制限され、姿勢や動作のバランスが崩れ、別の部位に負担がかかる悪循環が形成されます。
トリガーポイント鍼治療は、筋肉内の硬結や緊張部位に直接アプローチする治療法です。
触診によって筋緊張や圧痛点を正確に評価し、原因となっている筋線維へ鍼刺激を加えることで、筋緊張の緩和、血流改善、神経興奮の調整を促します。
表層筋だけでなく深層筋に対してもアプローチできる点は、鍼治療の大きな特長です。
当院では、局所症状だけでなく、姿勢や動作、生活習慣を含めた総合的な評価を行います。
全身のトリガーポイントに対して鍼治療を行い、硬結やコリの緩和を図ることで、局所症状のみならず全身状態の改善を目指します。
難治性の頭痛、筋筋膜性疼痛症候群(MPS)、坐骨神経痛、不眠、関節痛、眼精疲労など、一見筋肉との関連が少ないと考えられる症状においても、トリガーポイント治療により改善が認められるケースがあります。
これは、筋肉が神経系や関節、循環系と密接に関わっていることを示しています。
当院では、トリガーポイントへの鍼刺激に加え、灸頭鍼、通電パルス、雀啄法などを組み合わせて施術を行います。
患者様ごとに症状や反応、治療との相性は異なるため、丁寧なコミュニケーションを重視し、最適な刺激量と方法を選択します。
痛みの緩和だけでなく、筋機能の回復と再発予防を視野に入れた治療を提供します。
トリガーポイント鍼治療は、急性症状から慢性痛まで幅広く対応可能な治療法です。
症状の背景にある筋機能障害に着目し、根本的な改善を目指す治療を行っています。
具体的な症例については、当院のブログにて紹介しています。
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